在宅医療、口腔ケアの支援センター開設
患者の自宅で治療や口腔こうくうケアを担う人材の育成などを目指し、福井県、県医師会(福井市大願寺)、県歯科医師会(同)は23日、「県在宅医療サポートセンター」と「県在宅口腔ケア応援センター」を開設した。
県によると、がんや虚血性脳疾患などで在宅療養中の県内の患者は4426人(昨年9月現在)で、今後、増加の一途をたどると予想される。患者宅で検査、治療、生活指導などを行うには専門的な知識やノウハウが必要だが、それらを実地で学べる機会は県内では限られていた。
医師会内のサポートセンターでは、志望者がベテランの在宅医の訪問診療に同行して学ぶ「実践研修」を企画し、介護やリハビリなどの関連機関の情報を集約する。また、将来的には、在宅医と提携病院が患者の診療情報を共有して急変時に入院を受け入れるネットワークも構築するという。
一方、口腔ケア応援センターでは、食べ物をのみ込む力が弱くなった患者・家族への支援の方法を歯科医、看護師などに指導。さらに、肺炎などの予防に効果があるとされる口腔ケアについて患者らの相談を受け、訪問できる歯科衛生士の紹介も行う。口腔ケアに関する問い合わせは歯科医師会内の同センター(0776・21・5519)。
2015年4月25日 読売新聞より