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歯の骨の結合、強度3倍 物質・材料研究機構と東京医科歯科大

[2012.04.08]

物質・材料研究機構と東京医科歯科大は歯の矯正に使う器具と歯の骨の結合強度が3倍強くなるコーティング技術を開発した。水酸化アパタイトを使う現在の手法に比べ、歯の脇にある骨に器具がくっつくまでの時間も3分の1に短くなる。患者の負担軽減が見込める。今後、企業と組んで器具の形を最適にし、臨床試験につなげる。歯の矯正に使うワイヤを張る際は、必要な器具を歯の脇にある骨膜の下に埋め、骨と結合させる。現在は、人工骨として利用されている水酸化アパタイトをチタン系の器具の表面につけている。ただ骨と器具がしっかり結合するまでに約3カ月必要だった。新技術はチタンにナノ(ナノは10億分の1)メートル大の水酸化アパタイトとコラーゲンからなる骨に似た複合体を塗った。動物実験では複合体が1カ月で骨がチタンワイヤの62%を覆い、骨に固定できた。現在の手法の約3カ月後と同じレベルという。

2013年4月8日 日本経済新聞より

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