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日本の歯科技工士は存亡の危機 国会内で「保険でよい歯科医療を」集会

[2015.06.16]
「保険で良い歯科医療を」のスローガンの国会内集会が2015年 6月 4日、東京の衆議院第1議員会館で開かれた。 全国から集まった400 人を超える歯科医、歯科技工士、歯科衛生士らと、40人以上の国会議員、秘書らが参加した。 歯科衛生士も待遇改善が必要 集会では、1992年から歯科関係職が協同で活動している「『保険で良い歯科医療を』全国協議会」はじめ、歯科技工士会、全国保険医団体連合会などの代表が、国の低医療費政策で歯科医療費が10年以上も増えていないため、さまざまな問題が起きていることを訴えた。 たとえば、義歯などを作る歯科技工士は低賃金、長時間労働で、卒業後 5年以内に75%もが離職している。66%が週70時間以上働き、37%はほとんど休みが取れない状態なのに38%は可処分所得が 300万円以下という惨状だ。歯科医が払う技工料は事実上、市場価格で、国が中国などからの安価な輸入義歯を認めているなどから低めで、国家資格である歯科技工士の職種自体が存亡の危機にひんしている。 歯科診療所に勤め、診療補助や口腔ケアなどの予防を担当する歯科衛生士も、診療報酬は十分とはいえず、主に経済的な理由から 3割の診療所は雇用していない。 高い窓口負担や自費診療が患者の受診を妨げている要因だとして、関係団体は保険で良い治療が受けられる歯科医療の実現をめざす。 集会はこのために(1)窓口負担の大幅軽減(2)保険のきく歯科治療の範囲の拡大(3)歯科技工の引き上げ(4)歯科技工士、歯科衛生士の地位向上と待遇改善(5)歯科健診の充実(6)歯科診療報酬の引き上げ、を求めるアピール文を採択した。 2015年6月16日 J-CASTニュース
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