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梅干しペーストで歯磨き粉 みなべ町の加工業者が開発

[2015.04.17]

和歌山県みなべ町筋の梅加工業「小山農園」(小山豊宏代表取締役)が、特産である紀州南高梅の梅干しペーストを使った「梅歯みがき」を企画・開発し、町内の梅加工業者の協力で販売を始めた。梅干しの酸から歯のエナメル質を保護するために水素イオン指数(pH)を調整するなどの処理をしているが、成分のほとんどが梅干しという。担当者は「梅の健康パワーで歯も健康に」と話している。同社の小山代表(63)が、昔の人は塩で歯を磨いていたことや古くから魚の臭みを取り除くために梅干しが利用されてきたことなどをヒントに企画。昨年9月に試作品を作り、友人らに使ってもらって感想を聞いたところ「口臭がなくなった」「歯茎がピンク色になった」などと好評だったことから、大阪市にある化粧品会社に製品化を依頼したという。成分は南高梅の白干し梅や品質保持のための海塩、洗浄剤、ハッカ油など。合成着色料や研磨剤、防腐剤などは使っておらず「梅の持つ天然の素材を生かした自然派の歯みがき」とアピール。pHは7(中性)前後にしている。梅干しに含まれる梅塩が歯茎を引き締め、粘つきを防いで口臭を予防してくれるという。使い方を書いた同封の説明書は地元の歯科医師に監修してもらった。内容量は110グラムで、価格は1800円(税抜き)。同社では「梅歯みがき」を販売する業者を募っており、今のところ町内の梅加工業者約20社が取り扱ってくれることになったという。小山代表は「梅干しの消費が低迷する中、ほとんどが梅干しでできているこの梅歯みがきが売れることで原料梅を少しでも消費していきたいというのが一番の願い。日本で初めての歯みがき粉で、今年誕生50周年を迎える南高梅のPRにもつながればと思うし、紀南の新しい土産にもなれば」と話している。問い合わせは小山農園(0739・74・3124)へ。

2015年4月17日 紀伊民報より

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