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虫歯や歯周病は「口の中の感染症」、リウマチ患者は要注意

[2015.07.11]
関節リウマチの治療では、免疫を抑える薬を使うため、感染症に注意が必要だ。風邪や肺炎などはもちろんだが、「口の中の感染症」である虫歯や歯周病にも気をつけなければならないのはご存じだろうか。5月21日に神戸大学整形外科で開催されたリウマチ教室「リウマチとお口の管理の必要性」(司会=同科・三浦靖史准教授)では、同大学歯科口腔外科の歯科衛生士、西井美佳氏が、特に関節リウマチ患者では口の中を清潔に保つことの大切さをレクチャーした。 虫歯を放置すると細菌が全身に 口の中の病気と言えば、真っ先に思い浮かべるのが虫歯や歯周病だろう。虫歯は、口の中の細菌が食べかすや歯垢(しこう)などから酸を作って歯の表面(エナメル質)を溶かし、穴が空いてしまう状態。そのまま放置すると歯の内側(象牙質)まで進み、痛みを感じるようになる。さらに放置すれば、歯髄という神経部分にまで及んでさらに強い痛みに。それでもまだ放っておくと、神経がダメになってしまう。そうなると痛みは消えるが、血管を通って細菌が全身に回ってしまうこともある。 歯周病は、歯と歯茎の境目に歯垢がたまって細菌が増えると、歯茎が腫れる歯肉炎になってしまい、歯磨きするときに歯ブラシを当てると出血するようになる。放っておくと歯と歯茎の境目の歯周ポケットが徐々に深くなって歯を支える歯槽骨が徐々に壊れていき、最終的には歯が抜けてしまう。 いずれも細菌が原因で、「口の中の感染症」と言える。関節リウマチで一般に使われる治療薬のメトトレキサート(MTX、商品名「リウマトレックス」ほか)や生物学的製剤、ステロイド薬には免疫を抑える作用があるため、患者は口の中にトラブルを抱えるリスクが高くなる。つまり、風邪や肺炎などの感染症と同じく、関節リウマチ患者では特に注意が必要になるという。 2015年7月11日 健康百貨より
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